更新日 : 2020年4月29日
年齢とともに乱れがちなホルモンバランス。女性ホルモンは冷えやストレスが大の苦手です。なので、ストレッチで血流をよくし、内臓の働きを良くしてげれば、女性ホルモンに深い関係のある卵巣が元気になって、ホルモン分泌が促されます。
今回は、お風呂上がりや寝る前に5分程度で手軽にできる、女性ホルモンを整えてくれるストレッチをご紹介していきます。冷えや姿勢が気になる人も、ぜひ続けてみてください。
ホルモンは体内で分泌される物質で様々な器官や組織をコントロールしています。その中で、女性特有のカラダつきやカラダのリズムに大きな影響を与えるのが「女性ホルモン」です。この女性ホルモンは卵巣から分泌されるホルモンで、エストロゲンとプロゲステロンの2種類があります。
卵胞ホルモン:エストロゲン
代表的な女性ホルモンであり、女性らしいカラダをつくるのがエストロゲンです。肌や髪の潤いを守ったり、女性特有の丸みを帯びたカラダをつくったり、女性のカラダ全体の健康を支える役割も果たします。また、脳や自律神経にも働きかけるため女性の心身に大きく影響するのが特徴です。
黄体ホルモン:プロゲステロン
プロゲステロンは受精卵の着床のために子宮内膜を整えたり、基礎体温を上昇させたりする働きがあるなど、妊娠維持に活躍します。体内に水分を保つ作用もあり、生理前に体に変化が現れるのは、プロゲステロンの働きと言われています。
ホルモンバランスの乱れを放置すると、自律神経失調症のような病気に発展してしまうおそれもあるため、注意が必要です。自律神経は、呼吸や代謝、消化といった、意識してコントロールすることができない体の機能を調整する役割を担っています。
自律神経の乱れは、頭痛や動悸、不眠症、のぼせ、多汗など、さまざまな症状の原因となります。さらに女性の場合は、PMS(月経前症候群)や生理不順、不正出血、不妊などの婦人科系の疾患にもつながりかねません。このような症状を予防するためにも、ホルモンバランスを整えることはとても大切です。
女性ホルモンを活性化させるためには、女性ホルモンを乱す原因となる血流の悪化を防ぎ、内臓や全身の血流をよくすることが大切です。ポイントは、普段動かしていない筋肉や血流が滞りがちな部位をしっかり伸ばすこと。特に肩や肩甲骨まわりは、デスクワークなどで筋肉が硬くなったり動きが少なかったりする部位です。肩甲骨まわりを重点的にストレッチしましょう。
①右腕を伸ばしたまま肩の高さより少し下で反対方向に
②右手は肘をまげて左の肘あたりに添える
③この状態で10秒間キープする
④反対も同様に
⑤両手を肩にのせ肘で10回円を描くように肩甲骨を動かす
肩甲骨まわりの柔軟性アップの他に、姿勢やボディラインの改善にも効果が期待できます。
ホルモンバランスを整え健やかに過ごすためには、骨盤周りの筋肉をほぐすことが大切です。なぜなら、卵巣付近の筋肉がこわばって血流が滞ると、ホルモンが分泌しにくくなってしまうからです。
*注意*
股関節に痛みを感じる人は、無理のない範囲で実践しましょう。
■「ホルモンバランスを整えるストレッチ」のやり方
女性ホルモンを活性化させるためには、女性ホルモンを乱す原因となる血流の悪化を防ぎ、内臓や全身の血流をよくすることが大切です。ポイントは、普段動かしていない筋肉や血流が滞りがちな部位をしっかり伸ばすこと。特に肩や肩甲骨まわりは、デスクワークなどで筋肉が硬くなったり動きが少なかったりする部位です。肩甲骨まわりを重点的にストレッチしましょう。
(1)仰向けになり両ひざを抱え、吐く息とともにひざを胸に近づけます。息をはく時に、浮きやすいお尻を床に戻し呼吸を繰り返しましょう。そのままひざを左右に揺らしながら、腰から臀部、太ももなどをほぐしましょう。
①床に四つん這いになる
②右足だけ大きく前に踏み出す
③右足の膝と足首を90度に曲げる。左足は後ろに伸ばし、両手は床につけます。
④上体をゆっくり降ろす
⑤そのまま、ゆっくり息を吐きながら両手を前に歩かせ数回呼吸を繰り返しましょう。
⑥左太もも裏に強いストレッチを感じた状態で10秒間キープする左足も同様に行いましょう。このストレッチを3セット行ってください。
最後は仰向けになり膝を曲げた状態で足を反対側へ。上半身と顔は曲げている足側に向けてストレッチ。腰回りをしっかりほぐしましょう。
ストレッチは力み過ぎずに行うことが大切です。
「気持ちがいいな」と思える速度や呼吸の深さは日々変わるので、ご自分の身体を観察しながらゆっくり実践してみてください。
ビューティーコンサルタント
栗田加奈子
美容師・ブライダルスタイリスト・カラーリスト・イメージコンサルタントとして 23年間で10,000人以上の女性をプロデュース 百貨店や大手企業では、「第一印象力アップ講座」や(誰からも愛される)「しぐさ美人レッスン」など講師としても活動している。 (プライベートでは)2児の母として、“食”と“日本文化”を大切にした日常をおく り、光文社 STORY の読者モデル・公式デジタリストとしても心豊かな Life style をテーマにした記事を発信している。